今週の名言・迷言 30

日本の川を行くのは哀(かな)しい。それは失われたものへの挽歌を聴く旅だ。

野田知佑

野田知佑(1938年~)はカヌーイストで作家。日本にカヌーやカヤックによる旅というものを根づかせた第一人者。

有名無名を問わずカヌーイストを自称する人は多いが、その系譜をたどっていくと、結局はこの人に行き着く。

高度経済成長の果てにバブル経済が膨張しつつあった一九八〇年代前半、日本の河川は荒廃し、訪れた川の流域の住民から「昔はもっときれいだった」という声ばかりを聞かされたのが、この言葉の背景にある。

アユが遡上する現在の様子からは想像できないが、かつては多摩川も下流域が洗剤の白い泡で埋めつくされるほどだった。

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