人生の名言・迷言: 人生は一度きり。でも、ちゃんと生きたんだったら一度で十分よ

Quotes-mae-west

人生は一度きり。でも、ちゃんと生きたんだったら、一度で十分よ。

メイ・ウエスト

メイ・ウエスト(1893年~1980年)は、アメリカの女優です。

といっても、スタイルや美貌を売りにするタイプではなく、歌や踊りや手品や漫談などが満載の舞台、いわゆるアメリカのボードヴィルを経験した後で、東部からカリフォルニアに移って映画を主戦場とした人なので、歌手でもあり役者でもあり、脚本も手がけるといった多芸な人でした。

「ちゃんと生きたんだったら」──これが一番難しそうです。しかも、「ちゃんと生きた」かどうかを誰が判断するのか、自分なのか、他人なのか……

歯に衣着せぬ言葉を自由奔放に口にした人で、こういう言葉もあります。

「私のまわりには「イエス」マンしかいないわ。誰が「ノー」マンを必要とするの?」

人生の名言・迷言 61 - 他人の意見という雑音に自分の内なる声をかき消させるな  スティーヴ・ジョブズ

quotes-61-Jobs_20200120

他人の意見という雑音に自分の内なる声をかき消させるな。一番大切なことは、自分の心と本能に従う勇気を持つことだ。

スティーヴ・ジョブズ

スティーブ・ジョブズ(1955年~2011年)は、黒のタートルネックにジーパン姿がトレードマークだったアップル社の共同設立者で、カリスマ経営者。

アップル創業(1976年)時、技術面はスティーブ・ウォズニアックが受け持ち、ジョブズは主にマーケティングを担当しました。

翌年に発表した Apple II が大ヒットし、パーソナル・コンピュータという概念が広く一般にも浸透していきます。

億万長者となり、雑誌タイムの表紙を飾り、一躍「時の人」状態です。

ここまでなら、よくある IT 起業家の成功譚にすぎないのですが、これは単に序章で、さらに革命的というか、プログラムの知識がなくても動かせるという画期的なコンピュータ、マッキントッシュの開発を提唱して成功し、高い評価を受けます。

ところが、肝心の売れ行きがいまいちで、自分が創業した会社から追放されてしまいます。

その後、アップル社の業績不振など、いろいろな経緯があって、ジョブズはアップル社の最高経営責任者 (CEO) に復帰し、iPod、iPhone、iPad など一連の現代生活に欠かせなくなった、「ちょっと思いつかない」ような一連の製品群を矢継ぎ早に世に送り出し、その評価を不動のものとしました。

CEOに復帰してからの報酬が1ドルで、世界で一番給料の安い最高経営責任者と呼ばれたこともよく知られています。

言葉はそれだけで独り歩きしたりもしますが、誰がそれを言ったのかで重みが違ってくるというのは確かにありますね。

人生の名言・迷言 60 人に好かれるために自分を偽るくらいなら、、、

quotes-60-jide

人に好かれるために自分を偽るくらいなら、ありのままの自分で嫌われる方がましだ

アンドレ・ジッド

「自分を偽らず、ありのままの自分」とか、現代の若いタレントさんがSNSにでも書きそうな言葉ですが、これはフランスのノーベル文学賞作家、アンドレ・ジッド(1869年~1951年)の言葉です。

ジッド(ジイドとも表記されます)といえば、新訳聖書の福音書の一節をモチーフにした『狭き門』や『田園交響楽』など、純粋無垢な、自己犠牲的な生き方をつらぬく女性を描いた作品を中心に、かつては日本でも大人気でした。

ジッド本人は、こういう生き方ではだめですよという思いをこめて書いたらしいのですが、読者からは逆に受け取られて人気になったということのようです。

とはいえ、アフリカにおけるフランスの植民地支配に反対して政治参加をとなえたり、カトリックの総本山であるローマ教皇庁を皮肉ったりと、なかなか社会的に話題を集める問題行動も多く、敵も多かったようです。

従姉と結婚したものの、自伝の『一粒の麦もし死なずば』で告白しているように、彼自身は同性愛者であり、またノーベル賞を受賞しているにもかかわらず、ローマ教皇庁はジッドの死後、その作品を禁書に指定したほどです(カトリックの禁書目録は、現在では廃止されています)。

そういう自伝的要素を念頭において「自分を偽るくらいなら」という言葉を読み返すと、なかなか深い意味がこめられてもいるようです。

人生の名言・迷言 59: 昨日は過去、明日は謎、今日こそが神様の贈り物

quotes-59-BillKeene_20200108

昨日は歴史、明日は謎、今日こそが神様の贈り物。だから、それをプレゼントと呼ぶ。


ビル・キーン

ビル・キーン(1922年~2011年)は、アメリカの著名なマンガ家。

カートゥーン(キャプション付きの一コママンガ)を長期にわたって多くの新聞に連載していました。代表作は「ファミリー・サークル」です。どこにでもある家庭の日常生活をユーモアをまじえて描き、人気を博しました。

一般的な言い方をすれば 「昨日、今日、明日」は「過去、現在、未来」になるわけですが、ひとひねりした言い方になっています。

原文(英文)では、贈り物は gift(ギフト)で、それを後半では同じ意味を持つ present(プレゼント)に置き換えています。

プレゼントには贈り物と意味があると同時に「現在」という意味もあり、マンガ家らしい言葉遊びになっています。とはいえ、駄ジャレのレベルですが、、、

ウォールストリート・ジャーナルのような経済紙を別にすれば、米国では日本の全国紙のような大部数の新聞はあまりありません。

日本では、都道府県単位の新聞も、通信社からの配信記事を通して、同じ全国ニュースや四コマ漫画が掲載されていたりしすが、それと同じように、全米各地の地方紙にも、所属するシンジケートを介して、同じエッセイやマンガが多くの新聞に同時に掲載される形をとっています。

そういう事情もあって、ビル・キーンのマンガは、ピーク時には世界全体で1500紙に掲載されていたそうです。

人生の名言・迷言58 自分の夢に向かって自信をもって進み、、、

quotes-58-thoreau_20200101

自分の夢に向かって自信をもって進み、思い描いた人生を生きようと努力すれば、いずれ思わぬ形で成功を手にするだろう。

ヘンリー・デビッド・ソロー

ソロー(1817年~1862年)はアメリカの作家、思想家。

20代後半にマサチューセッツ州にあるウォールデン湖の湖畔に丸太小屋を建て、2年2カ月の間、ほぼ自給自足の生活をおくりました。その記録である『ウォールデン 森の生活』は名著として現代にいたるまで広く読みつがれています。

日本では明治時代に最初の翻訳が出て以来、およそ三十種類の訳書が出版されています。
ちなみに、小屋を建てた土地は、師として交流があった哲学者で詩人のエマーソンの所有地だったそうです。

『コンコード川とメリマック川の一週間』はボートで川をめぐる紀行で、自費出版した処女作ですが、まったく評価されなかった(売れなかった)ようです。

ソローは環境保護運動の先駆者として、また戦争に反対する「市民的不服従」や奴隷制度反対の講演活動などでも知られていますが、ハーバード大学を卒業した、いわゆるエリートでありながら、生涯、定職につかず、四十四歳で死去しました。

他に主な著作として『メインの森』、『コッド岬』などがあります。