防災施設(^_^)としてのうみへん

今年の夏、こちらは記録的な大雨で、消防からの呼びかけもあり土砂崩れを警戒して三日間避難しました。一日目はホテルに、二日目以降は「うみへん」こと海に浮かぶ編集室(早い話が海上係留のヨット)に泊まりました。

普段から水や非常食は用意してあるんですが、実際に寝泊まりするとなると、それなりに細かな改善すべき点があれこれ出てきますね。

そのあたりのことを備忘録を兼ねて少し書いておきます。

キャンピング・レベルのローテクの話なので、あまりテレワークの参考にはならないかもしれません――あらかじめ、お断りしておきます。

うみへん(海に浮かぶ編集室)は水面自体に浮かんでいるので、大雨の時の避難所としては問題なく使えます(台風の時は逆に危険かな。半日がかりで増し舫いをして地上の堅固な建物に避難)。

で、避難で長時間滞在するときに大切なことは、疲れをためないこと、つまり眠りが大切――というわけで、まずは足を伸ばして寝る場所を確保するのが最優先。

船室のレイアウトは中央のテーブルを挟んで両側にソファー/長椅子があるので、それがベッドとして使えます。こんな感じ。

ソファとしての幅は45センチですが、分厚い背もたれを外すと幅60センチ、長さ二メートルの、一昔前の寝台列車風のベッドに早変わり。 背もたれの裏(白い部分)は物入れ。その上の段には本や書類が置けます。ミニコンポは小型船舶検査の法定備品で必要なラジオ兼用。スマホも無線装置として信号紅炎という救助を求める発煙装置の代用として認められています。

照明はこんな感じ。

丸い方が元からの電球式のもので、その横は12VのLEDライト。 本を読むときは別にスポットライトを使用。

で、改善すべき点は

・高電力のインバータ設置 ・出入り時の雨対策

インバータはバッテリーで一般的な直流12Vを交流100Vに変換して家庭用の製品が使えるようにする装置。

非常食だけでは味気ないので食生活の幅を広げるために電子レンジがほしいところです。

タイミングよく中古の単機能のレンジをただであげるよという奇特な人がいたのでありがたく頂戴し、そのために大容量(1800W)のインバーターを設置しようと思っています。

1800Wのインバータは以前から持っていたのですが、ほとんど使わないので、パソコンを使うくらいはこれで十分と500Wの小型のものに変更していました。

とはいえ、1800Wのインバータを設置するには配線からやり直さなければなりません。

100V交流だと流れる電流は18Aにすぎませんが、12Vのシステムでは150Aになるわけで[ 電力P(W) = 電圧E(V) × 電流I(A) ]、専用のバッテリーを追加し、配線も車のバッテリーあがりのときに活躍するブースターケーブル並みの太さのケーブルが必要になります。

現状、バッテリーはこんな感じ。エンジン始動用と照明用の2個を並列設置。車用ではなくボイジャーという小型船舶用のディープサイクルのバッテリー。

この隣のスペースにまったく別系統にしてバッテリーを設置する予定。

次が雨よけ対策

これは二つあって、傘をたたんで船室に入る際に傘を濡れないようにドジャー(下の写真の青いもの)とビミニトップ(右端のソーラーパネルを載せているアーチの下の日よけ)間に雨よけシートが必要、それと、ヨットでは定番のサンブレラという生地自体の雨漏りを防止すること。

大雨になると防水スプレーくらいではなかなか布生地からの雨漏りは防ぎきれないので、軽くて加工しやすく入手しやすいプラダンとの二重張り、を考えています。プラダンは紫外線に弱いのでサンブレラの下側に置く形になるでしょうか。

こまかいことを延々とここに書いても退屈でしょうから、続きはまたの機会に。