今週の名言/迷言 13

書く秘訣なんてものはない。タイプライターの前に座って、血がにじむほど書きまくるだけさ。

アーネスト・ヘミングウェイ

『老人と海』や『誰がために鐘は鳴る』などの作品で知られる二十世紀の作家ヘミングウェイ(1899年~1961年)は、装飾を排した簡潔な引き締まった文体と骨太の世界観に基づく作品で、それ以降の世代に大きな影響を与えましたが、現代日本の人気作家に比べると、作品の数はそれほど多くありません(長編七作、短編集六作、ノンフィクション二冊)。

書斎にこもるタイプではなく、海やアウトドアの似合う作家でしたが、アフリカでは二度も飛行機事故で死にかけ、三度の離婚と四度の結婚を繰り返し、還暦をすぎてまもなく銃で自殺するという、自身が物語の主人公のような人生を送りました。

今週の名言・迷言 12

現在、人生の最も悲しい側面は、社会が知恵を集めるよりも早く科学が知識を集めてしまうことだ。

アイザック・アシモフ

アシモフは二十世紀アメリカの作家。SFや推理小説、科学の解説本などを書きまくった多作な作家ですが、飛び級により15歳でコロンビア大学に入学した早熟な学者であり、生化学の大学教授でもありました。心臓手術時の輸血でエイズ(後天性免疫不全症候群)に罹患し、それが原因で死亡しました。

今週の名言・迷言 11

人生とは自分探しではない。人生とは自分自身を作り上げることだ。

ジョージ・バーナード・ショー

ジョージ・バーナード・ショーは十九世紀後半から二十世紀前半にかけて活躍したイギリスの劇作家・批評家でノーベル文学賞も受賞しています。

労働者階級のなまりがきつい花売り娘イライザと、彼女を貴族のレディーにしたてあげることができるかで賭けをした音声学の教授ヒギンズをめぐる物語『ピグマリオン』は、ミュージカル『マイ・フェア・レディ』の原作としても知られています。
階級社会や女性の自立がテーマとも言われますが、人生や社会をシニカルにとらえ、と同時に、それを真摯に表現しようとした作家です。