今週の名言/迷言 13
書く秘訣なんてものはない。タイプライターの前に座って、血がにじむほど書きまくるだけさ。
アーネスト・ヘミングウェイ
『老人と海』や『誰がために鐘は鳴る』などの作品で知られる二十世紀の作家ヘミングウェイ(1899年~1961年)は、装飾を排した簡潔な引き締まった文体と骨太の世界観に基づく作品で、それ以降の世代に大きな影響を与えましたが、現代日本の人気作家に比べると、作品の数はそれほど多くありません(長編七作、短編集六作、ノンフィクション二冊)。
書斎にこもるタイプではなく、海やアウトドアの似合う作家でしたが、アフリカでは二度も飛行機事故で死にかけ、三度の離婚と四度の結婚を繰り返し、還暦をすぎてまもなく銃で自殺するという、自身が物語の主人公のような人生を送りました。